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ガタつく入れ歯

最初作った時はピッタリしていた義歯も、年月がたつと歯茎(歯槽堤)が変化、退縮して合わなくなってくることが多いのです。その原因は加齢によるもののほか、大きな病気をしたり、噛み合わせの悪い義歯を無理して使っていることにもあります。

市販の「入れ歯安定剤」も使って悪いとは言い切れないのですが、製品によってはベタベタした糊のようなものもあり、長期間使用すると義歯床粘膜をブヨブヨの状態にし、歯医者が最も義歯を作るのが困難なフラビーガムという歯槽堤に自分でしてしまうことがあります。

やはり、義歯は健康な歯槽堤粘膜が樹脂や金属とぴったり合っているのが良い状態です。

義歯が合わない原因には、義歯の内面が合っていないこともありますが、噛み合わせが悪く、噛むと義歯を外すような力がかかり、そのためにふだんはぴったりしているが、食事をしたら外れるということも多くあります。

また、義歯が合わないと、やたらに新しい義歯を作ってくれという患者さんが多く見受けられますが、噛み合わせを調整したり、リベースといって義歯の内面をレジンで合わせ直すことで、十分目的を達する場合も多くあります。

その場合、通院も数回で済むでしょう。

義歯には精神的な要素も関係するでしょう。あれだけの大きな異物を口に入れ、人間三大欲求の一つである食欲を満足させねばならないのですから。
 義歯を単なるレジン、金属の固まりと考えず、人工臓器と考え、気長に慣らす努力をし、また、何でも歯医者さんに相談するようにしてください。
 最後に、自分の目を、胃を、肝臓をいたわるように、義歯も朝晩きれいに洗ってやってください。そうすれば義歯も長持ちしますし、自分の体の一部として愛情もわいてくるでしょう。

無歯顎
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