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入れ歯を使うときの注意

義歯は、歯を失った方が食事をするために入れるほか、●顔形を整える●正しく発音をする●残っている歯や周りの組織を守る、など多くの目的のために必要なものです。一人ひとりの口の中の状態が全く異なるため、歯科医師や技工士が何時間もかけて手作りで仕上げたオーダーメイドの人工臓器です。しかし、ただ飾っているだけでは役に立ちません。十分に機能するには慣れることや調整が必要です。

義歯も異物ですので当初は違和感があります。食事もしにくいし味もよく分りませんが、靴や眼鏡が時間がたてば慣れるように、異物感も1ヶ月ぐらいでなくなるものです。

とはいっても、使ってみて痛いときや噛みにくいとき、また、自分で取り外しができないときなどは、主治医に相談してください。歯科医に遠慮する必要はありません。患者さんの訴えによってうまく調整できることもあります。実際、ほんの少しの調整で、充分に機能する場合も多いのです。

ごくまれに、自分で義歯を削ったりバネを曲げる方がおられますが、これは絶対にしないでください。『餅は餅屋』です、素人療法ではかえって悪くなります。

次に義歯の取り扱いですが外して寝るのが一般的です。寝る前に流水にさらしながら、義歯用ブラシで磨きます。また、義歯用洗浄剤も効果があります。常に清潔に保つよう心掛けてください。乾燥すると変形してしまうので、水を入れたコップの中に漬けておくのがいいでしょう。まれに義歯を装着して寝た方が良い場合もあるので、主治医に相談してください。
 義歯は、無調整で調子良く使える場合もありますが、1ヶ月くらいは微調整が必要です。患者さんと歯科医の協力によって、いつかは体の一部になるものです。

入れ歯
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