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知覚過敏

歯は表面を硬いエナメル質で覆われていますが、いろいろな原因でエナメル質の奥にある象牙質が露出することがあります。象牙質には知覚があるので、水がしみる、甘いものを食べると痛い、歯ブラシの毛先が歯に当たると痛む、などの症状が出てきます。このような状態を一般に、知覚過敏症と呼びます。

原因としては、①歯ブラシの間違った使い方で、歯の生え際がくさびを打ち込んだようにすり減っている、②長年の上下の歯のかみ合わせによって、歯がすり減ってきている、③歯ぎしりがある、④歯が折れたり欠けたりしている、⑤歯周病がある、などがあります。特に、歯周病の場合、歯周がやせることによって歯根が出てきます。歯根の表面はセメント質で覆われていますが、セメント質は本来もろいので、その奥の象牙質が露出しやすくなります。そのほか、治療で歯を削った後、一時的にしみることもあります。

治療は、●歯ブラシを正しく使い、極端な横磨きはしない、●象牙質表面に薬剤を塗布する、●象牙質表面に詰め物をする、などがあります。症状があまりに激しい場合には、神経を取ることもあります。象牙質が露出しても歯の防御反応が働くと症状は出ないのですが、ふだんはしみない水がしみる、歯ブラシを当てるとピリピリするなどの症状があれば、歯の危険信号と考えてください。
 外見は、何の異常もないと思われていても、虫歯や歯周病が隠れていることもあります。歯科医に歯の診査や歯の磨き方を確認してもらうことが必要です。

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